1.マグマの発生
岩石が融点に達すると溶け始め、マグマが形成されます。岩石が融点に達するには、「温度の上昇」「圧力の低下」「融点の低下」があります。
1.1温度上昇によるマグマの発生
マントルで発生したマグマが上昇する過程で、マグマの周囲の岩石は温度が上昇します。その際融点を超えると岩石が溶け始め、マグマが発生します。
1.2圧力低下によるマグマの発生
マントル起源の物質が固体のまま上昇してくることがあります(海嶺やホットスポット)。上昇することで、圧力も低下します。圧力が低下すると融点も低下します。その結果、マントル起源の物質が溶けて、マグマが発生します。
1.3融点降下によるマグマの発生
かんらん岩などに水が供給されると、融点が低下します。その結果かんらん岩が溶け始め、マグマが発生することもあります。
2.火山の形成される場所
火山の形成される場所として、「中央海嶺」「沈み込み帯」「ホットスポット」があります。
2.1中央海嶺
中央海嶺はプレートが形成される場所でした。プレートの移動によってできた割れ目を埋めるようにマグマが上昇してきます。マグマの生産量が地球上で最も多い場所です。
マグマは海水に接触すると急激に冷やされ、「枕状溶岩」を形成します。
2.2沈み込み帯
日本列島のような沈み込み帯では活発な火山活動が起こります。海洋プレートと共に沈み込んだ水により、岩石の融点が下がりマグマが発生します。そのマグマが上昇してきて、日本列島のような火山活動が起こります。
2.3ホットスポット
ハワイ島などのホットスポットでは、マントルから上昇してきたマグマによって火山活動が起こります。
3.火山前線(火山フロント)
日本列島のような沈み込み帯では、火山が海溝とほぼ平行に分布することが知られています。この火山が帯状に分布する領域を「火山前線(火山フロント)」といいます。
火山前線ができる理由として、沈み込みに伴う水の供給があります。水を供給された岩石は融点が低下し、マグマが発生します。その水が供給される深さがほぼ決まっており、そのため、マグマの形成される場所も決まるため、火山前線が形成されます。