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【地学】宇宙背景放射と宇宙の構成(ダークエネルギー,ダークマター)|高校地学
1.宇宙背景放射
宇宙背景放射とは、「宇宙のあらゆる方向から観測される約3Kの物質からの放射」のことをいいます。
3Kの物質からの放射は、宇宙のあらゆる方向から同じ強さでやってきます。そのため、部分的なもの(銀河や星間雲)ではなく、宇宙全体に満ちている物質からであると考えることができます。
2.宇宙の構成
宇宙は加速膨張していると考えられています。その加速膨張させているエネルギー源の正体は未だわかっておらず、「ダークエネルギー」と呼ばれています。
また、同じように光や電波で直接観測することができない物質として、「ダークマター」があります。
宇宙のエネルギーの割合とし、ダークエネルギーは約68%、ダークマターは約27%、恒星などの普通の物質は約5%となっています。

【地学】ハッブル・ルメートルの法則|高校地学
1.赤方偏移とは
赤方偏移とは、「観測したスペクトル線が波長の長い方へズレる現象」のことをいいます。
銀河を観測すると、赤方偏移します。これは、銀河という光源が観測者(地球)から遠ざかっているためです。
銀河が放射するスペクトルの波長をλ、波長のずれをΔλ、赤方偏移をzとすると、
z=Δλ/λ
と表すことができます。
赤方偏移から銀河の後退速度を求めると、
v=cz
と表すことができます。(cは光速度)
2.ハッブル・ルメートルの法則
ハッブル・ルメートルの法則とは、「銀河の後退速度と銀河までの距離は比例関係にある」というものです。
銀河の後退速度をv、銀河までの距離をr、ハッブル定数をHとすると、
v=Hr
となります。
ハッブル定数Hは、約69㎞/s/Mpc=約21km/s/100万光年となります。
3.宇宙の年齢
宇宙は加速膨張しています。つまり、スタートは1点に収縮されます。
宇宙の加速膨張の速度が変化していないとすると、ハッブル定数の逆数が宇宙の年齢になります。(※ハッブル定数は、100万光年進むと21㎞/s速くなるという意味です。)
1/H=100万光年/21(km/s)≒約138億年
となります。
※宇宙の誕生やビッグバンについてはこちらの記事でまとめてあります。
【地学】宇宙の構造(銀河群,銀河団,宇宙の大規模構造)|高校地学
1.銀河とは
銀河とは、「星間物質や恒星などからなる天体」のことをいいます。
数百億~1兆個くらいの恒星を含んでいます。
2.銀河群とは
銀河群とは、「数十個の銀河の集まり」のことをいいます。
銀河系やアンドロイド銀河といった周囲の銀河を含む銀河群のことを「局部銀河群」といいます。
3.銀河団とは
銀河団とは、「数百~数千個の銀河の集まり」のことをいいます。
4.宇宙の大規模構造(泡構造)
宇宙の大規模構造とは、「宇宙における、銀河の巨大な網目状の構造」のことをいいます。
約80億光年くらいまで続いており、銀河の密集しているところと、ほとんど存在していないところがある。銀河の密集しているところを「超銀河団」といい、ほとんど存在しないところを「ボイド」といいます。
宇宙の大規模構造は、「泡構造」とも言われます。

【地学】銀河の種類と活動銀河|高校地学
1.銀河とは
銀河とは、「星間物質や恒星などからなる天体」のことをいいます。
銀河は形態によって、「楕円銀河」「渦巻き銀河」「棒渦巻き銀河」「不規則銀河」に分類することができます。
1.2.楕円銀河
楕円銀河は、形状が楕円の銀河です。楕円銀河は年老いた恒星が球状に集まって構成されています。
楕円銀河は、銀河密度が大きいところに多く分布しています。

1.3.渦巻き銀河
渦巻き銀河は、バルジや円盤部の渦巻構造からなる銀河のことをいいます。
渦巻き銀河は、銀河密度が小さいところに多く分布しています。

1.4.棒渦巻き銀河
棒渦巻き銀河は、渦巻き銀河から棒が突き出している銀河のことをいいます。

1.5.不規則銀河
不規則銀河は、楕円銀河・渦巻き銀河・棒渦巻き銀河のどれにも分類することができない銀河の総称のことをいいます。

2.活動銀河
活動銀河とは、「非常に強い電磁波を放出している銀河」のことをいいます。
活動銀河は、「電波銀河」「セイファート銀河」「クェーサー」に分けられます。
2.1.電波銀河
電波銀河とは、「非常に強い電波を放射している銀河」のことをいいます。
電波銀河は、楕円銀河であることが多いです。
2.2.セイファート銀河
セイファート銀河とは、「明るい中心核をもち、赤外線を強く放射している銀河」のことをいいます。
セイファート銀河は、渦巻き銀河であることが多いです。
2.3.クェーサー
クェーサーとは、「非常に遠くにある銀河で、通常の銀河の約1000倍のエネルギーを放射している銀河」のことをいいます。
【地学】銀河回転|高校地学
1.銀河系の構造
銀河系は、「バルジ」「円盤部」「ハロー」から構成されています。
バルジは、「銀河系の中心部の膨らみ」のことです。バルジには年老いた星が多く分布しており、中心部には巨大質量ブラックホールがあるといわれています。
円盤部は、「多くの恒星が円盤上に分布している部分」のことです。太陽系も円盤部に分布しています。
ハローは、「円盤部やバルジを取り囲む球状の空間」のことです。ハローには星間物質や年老いた星の集団である「球状星団」が多く分布しています。
※銀河系に関してはこちらの記事でまとめています。
2.銀河回転
銀河系は渦巻きのような構造をしています。これは、銀河系を構成している恒星や星間物質が回転しているためです。この銀河の回転のことを「銀河回転」といいます。
銀河回転の特徴として、銀河中心から近い距離では、銀河回転の速度が急激に上昇しますが、ある程度銀河中心から離れると回転速度はほぼ一定になります。
銀河回転の速度は、太陽付近で約220㎞/sです。
銀河回転による遠心力と、銀河中心への万有引力のつり合いにより、恒星や星間物質は銀河面に引き寄せられ円盤部を構成します。

3.銀河系内の恒星の動き
銀河系内の種族Ⅰの星は、銀河系の円盤部内を円軌道しています。
一方で種族Ⅱの星は、銀河系の円盤部を垂直に横切るように回転しています。
【地学】散開星団・球状星団、種族Ⅰの星・種族Ⅱの星|高校地学
1.散開星団とは
散開星団とは、「数十~数百個程度の恒星の集団」のことをいいます。
散開星団は年齢の若い恒星の集まりで、星がまばらに分布しています。
また、後述する種族Ⅰの星が多くあります。
銀河系内では、円盤部に多く分布しています。

2.球状星団とは
球状星団とは、「数万~数百万個程度の恒星の集団」のことをいいます。
球状星団は年齢の老いた恒星の集まりで、星が球状に分布しています。
また、後述する種族Ⅱの星が多くあります。
銀河系内では、ハローに多く分布しています。

3.種族Ⅰの星とは
種族Ⅰの星とは、「重元素が多い恒星」のことをいいます。
重元素は、核融合反応や超新星爆発によって形成されます。つまり、種族Ⅰの星は過去に星だったものを材料として作られているのです。
太陽は種族Ⅰの星です。
4.種族Ⅱの星とは
種族Ⅱの星とは、「重元素がほとんどない恒星」のことをいいます。
重元素を含んでいないことから、宇宙ができた初期の頃に誕生しています。
【地学】恒星の進化|高校地学
1.主系列星までの進化
星間物質が特に濃い部分を「分子雲」といい、分子雲が自己重力で収縮して「原始星」が形成されます。
原始星が収縮をはじめ中心部の温度が1000万K以上になると、中心部で水素の核融合反応が始まり「主系列星」へと進化します。
また、主系列星の質量と明るさの関係のことを「質量光度関係」といいます。
恒星の質量が多いほど消費する水素の量は多いため、寿命も短くなります。
※星間物質や分子雲については前回の記事にまとめてあります。
2.主系列星から赤色巨星への進化
主系列星の核融合反応が進むみ、中心部の温度が上昇する(1億K以上)と、ヘリウムの核融合反応が始まります。ヘリウムの核融合反応によって、恒星内部には炭素や酸素が形成されます。その結果、太陽の約8~10倍程度の質量の「赤色巨星」へと進化します。
赤色巨星ではヘリウムの核融合反応が進み、恒星が膨張を続けます。。
核融合反応の最後には、最も安定した原子核の「鉄」が形成されます。

3.恒星の最後(惑星状星雲・白色矮星・中性子星・ブラックホール)
恒星の最後は、質量によって変化します。
・太陽質量の0.5~7倍程度の恒星は、核融合反応が終わると外層のガスが広がり「惑星状星雲」になります。その後惑星状星雲の中心部には「白色矮星」が残ります。
・太陽質量の7倍以上になると、恒星の中心部が重力崩壊を起こし、「超新星爆発」が起こります。超新星爆発によって、鉄よりも重い元素が形成されます。
超新星爆発によってさらに進化が異なっています。
・太陽質量の7~8倍の恒星は、超新星爆発によって吹き飛び、「超新星残骸」となります。
・太陽質量の8~10倍程度の恒星は、「中性子星」になります。中性子星とは、「中性子のみでできている恒星」のことで、とても高密度です。
・太陽質量の10倍以上になると、「ブラックホール」になります。ブラックホールは重力がとても大きい天体です。

【地学】恒星の誕生(星間物質、星間雲、原始星)|高校地学
1.星間物質
星間物質とは、「恒星間にある星間塵と星間ガス」のことをいいます。
星間塵はケイ酸塩鉱物や氷などの固体微粒子のことで、星間ガスは水素が主成分です。
2.星間雲(散光星雲、暗黒星雲)
星間雲とは、「星間物質が特に濃く集まっているところ」のことをいいます。
近くの恒星によって輝いている星間雲を「散光星雲」といい、後ろからの恒星の光をさえぎって暗く見える星間雲を「暗黒星雲」といいます。

3.分子雲
分子雲とは、「特に分子が濃く存在している星間雲」のことをいいます。
分子雲は密度が高いため、いずれ収縮を始めます。その結果分子雲内の温度が上昇し、「原始星」という恒星の初期段階が形成されます。
原始星を取りまく星間雲が晴れると原始星が見え始めます。このときの原始星を「Tタウリ型星」といいます。
4.恒星の寿命
恒星の寿命は、恒星のエネルギー源である水素の量と、単位時間に消費する水素の量によって決まります。
恒星の水素の量は、恒星の質量です。また、単位時間に消費する水素の量は恒星の明るさに比例します。そして恒星の明るさは恒星の質量の4乗に比例します。
これより、恒星の寿命をtとすると、
t=1/(恒星の質量)³
で表されます。
【地学】連星と脈動変光星|高校地学
1.連星とは
連星とは、「2つ以上の恒星が共通重心を回っている天体」のことをいいます。
太陽は1つの恒星ですが、他の多くの恒星は2つ以上の恒星が互いに共通重心を公転しています。
連星の中で、明るい恒星を「主星」といい、暗い恒星を「伴星」といいます。

主星の質量をm₁、伴星の質量をm₂、主星の共通重心からの距離をr₁、伴星の共通重心からの距離をr₂とすると、
m₁r₁=m₂r₂
とあらわすことができます。
2.ドップラー効果
ドップラー効果とは、「恒星(光を放射する物体)が近づいたり遠ざかったりすることで、観測者には光の波長が変化して観測される現象」のことをいいます。
・天体が近づいてくる時
天体が近づいてくる時、観測者が観測する波長は長い方へずれます。これを「青方偏移」といいます。
・天体が遠ざかっていく時
天体が遠ざかっていく、観測者が観測する波長は短い方へずれます。これを「赤方偏移」といいます。

3.食連星
食連星とは、「観測者の視線方向と連星の公転面が平行な連星」のことをいいます。
地球からみて主星と伴星が互いを隠すときに、明るさが変化します。日食と同じような原理です。

4.分光連星
分光連星とは、「スペクトル観測によって連星とわかる連星」のことをいいます。
分光連星は、ドップラー効果によって波長がどのようにずれているのかを観測して連星の周期などを判断できます。
5.脈動変光星
脈動変光星とは、「恒星が膨張と収縮を繰り返すことで、明るさが周期的に変化する星」のことをいいます。
脈動変光星において、変光周期と絶対等級の関係のことを「周期光度関係」といいます。
脈動変光星には、「ケフェウス座α型変光星」「おとめ座W型変光星」「こと座RR型変光星」あり、周期光度関係がわかっています。
周期光度関係から絶対等級を求め、変光星までの距離を特定することができます。
【地学】HR図とスペクトル型|高校地学
1.スペクトル型
フラウンホーファー線を学習したとき、暗線が現れるのは元素による吸収であると学習しました。
元素による吸収が最も強くなる温度は決まっており、表面温度が異なると暗線が異なることから、表面温度の違いによって分類しています。
表面温度が高い方から、O,B,A,F,G,K,Mという型に分類できます。これら各スペクトル型は、さらに10段階に分けることができます(例えば太陽は「G5」)

2.HR図(ヘルツシュプルング・ラッセル図)
HR図とは、「横軸にスペクトル型、縦軸に絶対等級をとり恒星をプロットした図」のことをいいます。
HR図は、「ヘルツシュプルング・ラッセル図」ともいいます。
HR図の横軸は、左から右にOBAFGKMの順になっており、左が高温、右が低温になっています。
縦軸は上に行くほど、絶対等級が低くなっています(明るくなる)

HR図上で、
・左上から右下にかけて分布している恒星を「主系列星」といいます。
・右上に分布している恒星を「赤色巨星」といいます。
・左下に分布している恒星を「白色矮星」といいます。
3.分光視差
分光視差とは、「恒星のスペクトルから推定された恒星までの距離」のことをいいます。
分光視差では、恒星のスペクトルの暗線から表面温度(スペクトル型)を特定し、絶対等級を推定して距離を求めます。