地学教材置き場

高校地学と大学の地球科学について個人的にまとめているブログです。自分の備忘録でもあります。

【地学】乾燥断熱減率・湿潤断熱減率|高校地学

1.断熱変化とは

断熱変化とは、「周囲と熱のやりとりが無い状態で、空気塊の温度や体積が変化する現象」のことをいいます。

断熱変化には、「断熱膨張」「断熱圧縮」があります。

断熱膨張とは、「空気が断熱的に膨張し、周囲に仕事をすることでエネルギーを利用し、温度が低下する現象」のことをいいます。

断熱圧縮とは、「空気が断熱的に圧縮し、周囲から仕事をされることでエネルギーを得て、温度が上昇する現象」のことをいいます。

断熱膨張と断熱圧縮

 

 

2.水の状態変化

水の状態変化を考えるとき、「潜熱」という要素の理解が重要になります。潜熱とは、「状態変化に伴い出入りする熱」のことをいいます。

昇華(凝華)凝結凝固は潜熱を放出し、昇華蒸発融解は潜熱を吸収します。

水の状態変化



 

3.乾燥断熱減率

乾燥断熱減率とは、「未飽和の空気塊が断熱的に上昇するときの温度減率」のことをいいます。

乾燥断熱減率は、「-10℃/1000m」の割合です。

 

 

4.湿潤断熱減率

湿潤断熱減率とは、「飽和した空気塊が断熱的に上昇するときの温度減率」のことをいいます。

湿潤断熱減率は、「-5.0℃/1000m」の割合です。なぜ乾燥断熱減率よりも値が小さいのかというと、潜熱が関係しています。湿潤断熱減率は空気塊が飽和しているときの減率ですので、凝結が起きています。つまり、潜熱が放出されているのです。

その結果潜熱の放出で加熱されるため、気温減率の割合が低下して、-5.0℃/1000mになります。

乾燥断熱減率と湿潤断熱減率